臨床心理士・公認心理師の資格を持つ女性カウンセラーが、森田療法の考え方を用いてオンラインカウンセリングを行います。

森田療法オンラインカウンセリング

あずま通り心理相談室が閉室し「森田療法オンラインカウンセリング」に名称が変わりました。
Zoomミーティングというソフトウェアを使用してオンライン心理相談を行います。電話による相談も行います。
日本中、世界中どこからでもオンライン面談で森田療法のカウンセリングが受けられます。

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2015年11月のブログ

2015年 11月14日

                  < 暗黒舞踏 >

真面目だね~

とか

真面目だからね~

とか

よく言われます


状況にもよりますが

たいがいあまりいい気分ではありません
 

頭が堅いね~ とか 

融通が効かないね~ とか 

要領悪いね~ とか

批判されているみたいで


自分が人より劣っているような 

普通じゃないような

世渡り下手を宣告されたような

悲しい気持ちになります

 

だから 日常生活で 自分から相手に対して

真面目だね~ とは 

たとえそう感じたとしても言うことはありません

 

とはいっても 今は 自分の生真面目なこの性格だからこそ

いこともあると自信を持って思います



ですから カウンセリングの時には

その人の生真面目さが

その人の問題解決に役立っている

う思える話の流れの中でなら

生真面目であることを その人の長所として

しっかりと取り上げて伝えています


森田療法の両面観という考え方があります

物事にはすべて両面がある

真面目であることを否定することなんて全然ない

真面目であることを 実際の物事に役立てて

自分の力を発揮していくことが大切だと思う


上の暗黒舞踏というタイトルの油絵

公園で舞踏集団のパフォーマンスに出会い

真面目に自己表現する姿に心打たれて描きました

2015年 11月24日

               < わたしのこころのおもちゃ箱 >

忘れもしません

生まれて初めてカウンセリングを受けた時のこと

眠れないとかご飯が食べられないとか不安だとか訴えたわたしに

セラピストはまず ひとこと こう言いました

「あなたは理想主義者ね」

苦しくて不安でどうしようもなくて相談したのに

開口一番 「あなたは理想主義者ね」って…いきなり…

余計落ち込んで帰ってくることになり

以後二度と そこに相談に行くことはありませんでした

そして怒りや悲しみがわき 

セラピストという職業の人にマイナスイメージを持ってしまいました

(まさか自分がそれになるとは…人生何が起こるかわかりません)


心理学系の本にもよく 「完璧主義」を治そう 

という意味のことが書いてありますが

あれにもかなりダメージを受けてしまいました

そうなんだ 自分は「完璧主義」なんだ

「完璧主義」ではいけなんだ

それを治さないといけないんだ

でも どうすればいいのかわからない…

焦ってしまい ますます落ち込んでしまいました


よく 「100点を目指すから苦しくなるんだよ 60点主義でいいんだよ」

とか 言われたりします

でも わたしは その説明では ちっとも楽になりませんでした

60点という目に見えない点数をどう計ればいいのかわからず

さらに悩みが深くなってしまいました

自分の今は59点なのではないか いや 61点かもしれない と

今度は 60点きっかりでなくてはならない という

新たな悩みが生じてしまいました


「完璧主義」という言葉の使われ方には疑問があります

「完璧主義」という姿勢そのものは

事を成し遂げるために必要な姿勢だと思います

何回も何回も 成功するまで挑戦して

やっと成功にむすびつくような場合は

「完璧主義」的な姿勢が役立つことでしょう

例えば 60点を目指せばいいよ では オリンピックで優勝はできません

そもそも 神経症に悩んでから「完璧主義」と言われた時

全然あてはまらないようにわたしは思いました

もし「完璧主義」だったら もっと努力して何かをものにしているはず

でも 飽きっぽくて 意志が弱くて 自信も何もないのが自分なのに

それが実態なのに 「完璧主義」なんて言われても…

何をどうすればいいのかわからず ますます落ち込んでしまいます


森田療法を勉強して 「完全癖」という言葉に出会ってから

神経症に悩んでいる人の「完璧主義」とは

「気分完璧主義」と表現した方が

実態にあてはまるのではないか と理解するようになりました


気分は目に見えなくて 計れないし 常に変化流動するもの

落ち込んだり 上向いたり もやもやしたり

気分がどうかということを 意識しない時もあったり

それが 実態です

でも 気分にとらわれやすい人は

いつも どんな時も 気分がすっきり決まらないといけない と思いこんでいます

とえば やる気がでない と訴える人は 

やる気 という気分がスッと 十分に高いレベルに上がらないことを苦にして

いつまでも 物事に取り組みません

やる気 という気分が 十分に高いレベルに決まらないことに悩んでいます


でも やる気なんて 都合よくグン!と上がってピタッ!といい状態に決まるものではありません

たいていは かったるいけど やらなきゃしょうがないからやる といったところです

やる気不十分でやりはじめるのです

そして やっているうちに 気分が乗ってくるのです


物事に対する「完璧主義」は 物事の目的のために

ったるくてもやるしかない!からやるのです

気分がどうこうは ここでは問題になりません


もともと 完璧な気分なんて 存在しないもの

物事に対する「完璧主義」と

「気分完璧主義」とを区別して

「気分完璧主義」は 人間として 非現実的な 不自然な姿勢であることを

理解する必要があると思います


上の絵は こころのなかの ごちゃっとした状態 というつもりで載せました

2015年 11月27日

                  < ひきこもり >

先日 数年ぶりに対人恐怖症の仲間と再会しました

久しぶりに会った彼女の表情は ずいぶん大人っぽく 素敵に変化していました

大人に対して大人っぽいなんて失礼ですかね

でも本当に 以前よりずっと表情が柔和になって 落ち着いたなぁ と感じました


「元気そうだね」とわたしがいうと

「そういってもらえるとうれしい」と彼女はにっこり


彼女はこう話してくれました

「今でも 人の輪に入ると 疎外感は感じる」

「でも 疎外感を感じたままその場にいる ということができるようになってきた」

「集談会で 人と関わる機会を持つうちに 段々人に慣れてきたのかな」


集談会”というのは 神経症の苦しい気持ちをわかちあいながら

森田療法を相互体験学習する「生活の発見会」の自助グループ


相互体験学習とは 慣れてきたら集談会のスタッフになって

自分より前からいる先輩や 自分より後に入った参加者のために

受付や司会や学習の発表担当など 集談会の様々な役割を交替で担うことによって

自分や人間について 体験を通して知ること 学習すること


彼女は この数年間 毎月一回 集談会で 人の集まりの中に身を置いて

自分の話をして 聞いてもらう そして スタッフの役割を担う

という経験を積み重ねたことによって

人とうまく話せず 人の中で疎外感を感じる という悩みがあっても

そういう自分のような人がいていいのだ と 考え方が変化したのでした


以前は まわりの人たちのように 明るく社交的にしゃべれない自分はダメだと思って

対人恐怖に悩んでいたのですが

今は 自分にできることはやらなくちゃと 地域の活動にも参加しているそうです

ずいぶんたくましくなって!


神経症の対人恐怖症とは

人間なら 多かれ少なかれ だれでもが感じる 人といるときの緊張感や気まずさなどを

自分だけが感じている異常な心理と思いこみ

その緊張感や気まずさを治さなくてはと

焦れば焦るほど

緊張感や気まずさに注意が向いてそれが悩みとなり

その悩みがもとで 人を恐れている状態といえます

問題は “自分だけがおかしいという思いこみ”にあります


田療法的に表現すると “誤った人間性の認識”とか“差別観”

人間ならだれにでもある自然な心理を 自分だけが異常だと勘違いしてしまっている


人間なら だれだって 人といい関係でありたいし

人から受け入れてもらいたいという自然な気持ちがあるものです

であればこそ 同時に だれだって 人から嫌われることを怖れる心理

つまり対人恐怖という心理はもっているものです


だから だれでも 多かれ少なかれ 対人恐怖症傾向はあるのが当たり前

ということは 神経症の対人恐怖症とは

その だれにでもある対人恐怖の心理を恐れている 

ということから 正しく
は 対人恐怖恐怖症 と表現することができると思います


対人恐怖の心理をもったままで 人とつきあう経験を通して

自分はこのままで まあオッケーなのだ と実感できるようになると

人間なら 少しぐらい 緊張や気まずさはつきものだと 考えが修正され

対人恐怖恐怖症の状態が

ただの自然な対人恐怖へと 治っていくようになります


久々に会った彼女とは 一緒にお茶をしたのですが 

お店を出たとき 彼女は とっても自然に にっこりしていいました


「ケーキ おいしかったです!」


その日 わたしも 彼女と久々に会うので 緊張して気まずさを感じつつ 会話を始めました

そして それはそれで 当たり前だし しかたがないと思いながら 会話を続けました

そのうちに 結構つっこんだ 面白い内容の会話へと発展しましたが 

時間が来て 名残惜しい気持ちで 彼女と別れました


対人恐怖の仲間の成長ぶりに わたしも勇気をもらいました

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